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分岐点 (数学) : ミニ英和和英辞書
分岐点 (数学)[ぶんきてん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ぶん, ふん]
  1. (n,n-suf,pref) (1) part 2. segment 3. share 4. ration 5. (2) rate 6. (3) degree 7. one's lot 8. one's status 9. relation 10. duty 1 1. kind 12. lot 13. (4) in proportion to 14. just as much as 1
分岐 : [ぶんき]
  1. (n,vs) (gen) (comp) forking 2. jump (computer) 3. divergence (e.g., in a road) 
: [すう, かず]
  1. (n,n-suf) number 2. figure 
数学 : [すうがく]
 【名詞】 1. mathematics 2. arithmetic 
: [がく]
 【名詞】 1. learning 2. scholarship 3. erudition 4. knowledge 

分岐点 (数学) : ウィキペディア日本語版
分岐点 (数学)[ぶんきてん]
数学の一分野、複素解析学において、多価関数分岐点(ぶんきてん、)とは、その点を中心とする任意の閉曲線に沿って一周するときその函数(の、もとの点における値が周回前と周回後で一致しないという意味で)不連続となるような点をいう〔Mark J. Ablowitz and Athanassios S. Fokas, "Complex Variables: Introduction and Applications", 2nd ed., Cambridge University Press, ISBN:978-0-521-53429-1, 2003.〕。多価函数をきちんと扱うにはリーマン面の概念が必要であり、従って分岐点の厳密な定義も同概念が用いられる。
分岐点は、代数分岐点、超越分岐点、対数分岐点の三種類に大別することができる。代数分岐点は、例えば ''z'' の函数としての ''w'' に関する方程式 ''z'' = ''w''2 を解くといった場合のように、根の選び方に任意性があるような函数から最もよく現れる分岐点である。ここでは原点が分岐点となっており、実際任意の解に対して、それを原点周りの閉曲線に沿って解析接続することで異なる函数が得られる(すなわち、ここに非自明なモノドロミーがある)。ただ、この函数 ''w'' は原点が代数分岐点であるとはいえ、多価函数として矛盾無く定義可能であり、かつ(適当な意味で)原点において連続である。この点は超越分岐点や対数分岐点(つまり多価函数が非自明なモノドロミーだけでなく真性特異性をも持つ場合)とは対照的である。
ただし、幾何学的函数論 (geometric function theory) などでは(限定のための修飾辞を付けずに)単に「分岐点」と言えば(先述した意味での分岐点よりも限定して)代数分岐点の意味になるのが普通であるし、複素解析学の別の分科では もっと一般の超越型の分岐点をさしている場合もある。
== 代数分岐点 ==

\Omegaガウス平面Cの連結開集合とし、''ƒ'':Ω → C正則関数とする。 ''ƒ'' が定数でなければ、''ƒ'' の臨界点 (導関数 ''ƒ'''(''z'') の零点)の集合は \Omega 内に集積点を持たない。つまり ''ƒ'' の各臨界点 ''z''0 は、その閉包内に ''ƒ'' の他の臨界点を含まないある円板 (disc, en) ''B''(''z''0,''r'') の中心にあることになる。
''B''(''z''0,''r'') の境界を \gamma とし、その向きを正に取る。点 ''ƒ''(''z''0) における''ƒ''(''γ'') の巻き数は正の整数になる。これを ''z''0分岐指数 (ramification index) と呼ぶ。分岐指数が 1 よりも大きい場合、''z''0 は ''ƒ'' の ramification point と呼ばれ、その点の臨界値 (critical value, en) ''ƒ''(''z''0) を (代数的) 分岐点 (branch point) と呼ぶ。言い換えると、1 より大きな正の整数 k が存在して、''z''0 の適当な近傍で、 ''ƒ''(''z'') = φ(''z'')(''z'' − ''z''0)''k'' となるような正則関数 φ が 定義されるとき、''z''0 を ramification point と呼ぶ、と言うことである。
主に ''ƒ'' そのものでなく、その逆関数に着目する。ramification point の近傍では逆関数が一般には存在せず、したがって逆関数は大域解析関数 (en)の意味で、多価関数としてしか定義できない。用語の濫用ではあるが、解析関数 ''ƒ''−1 の分岐点 ''w''0 = ''ƒ''(''z''0) を大域解析関数''f''−1の分岐点と呼ぶ。陰関数として定義されるような多価の大域解析関数などに対する、より一般的な分岐点の定義も可能である。そういったいくつもの例を統合して扱う枠組みとして、リーマン面について後述する。
とくに、この枠組みを使うと、位数が 1 よりも大きなもramification pointと考えることができる。
大域解析関数 ''ƒ''−1 に関しては、分岐点とはは非自明なモノドロミーを持つような点のことである。たとえば関数 ''ƒ''(''z'') = ''z''2 は ''z''0 = 0 に ramification point を持ち、その逆関数である平方根関数 ''ƒ''−1(''w'') = ''w''1/2 の分岐点は ''w''0=0 である。閉曲線 ''w'' = ''e'' に沿って進むとき、θ = 0 から始めると ''e''i0/2 = 1 が出発点になるが、一周して θ = 2π まで来ると ''e''2πi/2 = −1 に来ることになる。したがってこの閉曲線については、原点の周りを回るモノドロミーが存在する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「分岐点 (数学)」の詳細全文を読む




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